最終更新日: 本記事は広告を含みます

書類選考が通らない20代の営業が、まず見直す求人票の読み方

書類選考が通らない20代の営業が、まず見直す求人票の読み方

5社、10社と出したのに、面接に一度も進めていない。書類だけが黙って返ってくる。

先に結論です。

  • 転職した人(=内定まで行った人)の平均でも、20代男性は応募18.2件・書類通過6.6件(36.0%)。裏返すと64.0%は通っていません
  • ただしこれは「転職を終えた人」の平均で、これから受ける人の見込みではありません
  • だから数えるのは「何社落ちたか」ではなく、「求人票の必須要件を満たしたうえで何社出したか」です

根拠は、マイナビ転職が公表している転職者の平均件数、ハローワークの応募書類のパンフレット、公開されている企業の求人票の文言だけです。書いているのは、住宅メーカーの個人営業から人材会社の法人営業を経て、いま上場 SaaS 企業でインサイドセールスをしている僕です。

書類選考は何社出して何社通るのが普通?

内定まで行った人でも、書類は応募の半分以下しか通っていません。

マイナビ転職の調査で、転職した人の平均はこうです。

  • 応募:13.6件
  • 書類選考を通過:5.1件(通過率37.3%)
  • 内定:2.3件(応募件数から見た内定率17.0%)

この平均は「転職した人」、つまり最後に内定まで行った人たちの数字です。いま選考の途中にいる人や、途中でやめた人は入っていません。

数字の読み方を、間違いと正解で並べます。

  • 読み違い:「13.6件出せば通る」
  • 読める範囲:「内定まで行った人でも、これだけ落ちている」

20代の男性の場合は?

20代男性は、表の3行の中では応募がいちばん多く、書類の通過率は36.0%です。

転職した人平均応募書類通過(通過率)内定(応募からの内定率)
全体13.6件5.1件(37.3%)2.3件(17.0%)
20代男性18.2件6.6件(36.0%)3.3件(17.9%)
30代男性13.7件5.8件(42.4%)1.8件(13.1%)

だから何が言えるかは、この3行です。

  • 転職を終えた20代男性でも、64.0%は通っていない。書類のおよそ3分の2は落ちている計算です
  • 出した本数だけなら、5社や10社は少ないほうです。転職を終えた20代男性の平均は18.2件です
  • ただし、10社出して1社も通らないのは平均より低い。通過率36.0%で数えると、10社なら3.6社が通る計算です。これは「応募先と書類を疑う合図」です

ただし、あなたが18.2件出せば6.6件通る、という予測ではありません。内定まで行った人の実績です。

書類が通らない原因は、どこから疑えばいい?

まず「出した本数」と「必須要件を満たしていた本数」を分けて数えます。落ちた数だけ数えても、手は動かないからです。

  1. 出した本数
  2. そのうち、求人票の必須要件を満たしていた本数

2がゼロなら、通過率の話ではありません。書き方をいくら直しても、結果が動かないところです。

見本(数字は例):応募メモの付け方

  • 出した本数:10社
  • 書類が通った:0社
  • 必須要件を全部満たしていた:2社

→ 比べるべきは「10社中0社」ではなく「2社中0社」。残りの8社は、書類を直す前に応募先を選び直す側です

僕も1社目の住宅営業で限界だったときは、doda とマイナビで「土日休み」で絞って求人を眺めていました。

落ちる書類に足りないものは?

最初に疑うのは、求人票の必須要件に対応する行が、経歴書に1行も無いことです。

ハローワークの応募書類のパンフレットでは、職務経歴書はこう位置づけられています。

  • 目的は、採用担当者に自分の実務能力をアピールすること
  • 内容は、応募先企業の知りたいこと・求めていることに応じて書く

応募先が知りたいことは、求人票の必須要件にそのまま書いてあります。公開されている7社の文言です。

会社(募集)必須要件(求人票の文言)
Sansan(ソリューションセールス[Sansan])法人営業の経験3年以上
マネーフォワード(インサイドセールス)無形商材の法人営業2年以上/インサイドセールス1年以上/マーケティング部門でデータをもとにした改善やセールスとの協業1年以上(営業経験は不要)のいずれか
kubell(セールス[Chatwork]オープンポジション)無形商材の法人営業経験・新規開拓営業
PR TIMES(法人営業・マーケティング)無形商材の法人営業経験2年以上
サイボウズ(営業・東京キャリア採用)「法人営業2年以上かつ大手企業向けの組織攻略営業の経験」「代理店営業3年以上」などのいずれか
SmartHR(インサイドセールス・SMB領域/東京)無形商材の法人向け新規営業3年以上/インサイドセールス1年以上/営業組織でのマネジメント1年以上 のいずれか
ビズリーチ(セールスオープンポジション/ビズリーチ事業部)営業経験1年以上 か、社会人経験1年以上(セールスへキャリアチェンジしたい方)

並べると、同じ語が繰り返し出てきます。

  • 無形(形の無いサービスを売ったか)
  • 法人(相手が会社か)
  • 新規開拓(客を自分で見つけたか)
  • 年数(その仕事を何年したか)

書類が通らないとき、まず疑うのは文章のうまさではなく、この4語に対応する行が経歴書にあるかどうかです。

自分の経歴書は、応募条件に合っている?

4つの語それぞれに、自分の経歴書のどの行が対応するかを書き出すと分かります。

求人票の語書かれ方の例経歴書で対応する行
無形無形商材の法人営業経験2年以上(PR TIMES)何を売ったか。形のある商品だけなら、この語は埋まりません
法人法人営業の経験3年以上(Sansan)誰に売ったか。相手が会社か、個人か
新規開拓無形商材の法人営業経験・新規開拓営業(kubell)客をどう見つけたか。自分で当てたか、渡されたか
年数営業経験1年以上(ビズリーチ)から 法人営業の経験3年以上(Sansan)までその仕事に在籍した月数

判断の線はここです。

  • 応募先の必須の欄に書かれた語が1つでも埋まらない → その求人には出さない。書き方や勉強中の話では、必須は満たせません
  • 埋まらない語が2つ以上 → 上の7社の多くが外れます。直すのは書類ではなく、出す先です(下の「経験が足りなくても応募できる求人」へ)
  • 埋まらない語が1つだけ → その語を必須に書いていない求人を選べば、必須は満たせます。あとは書き方で、残りの語の行を見えるようにします(次の見出し)

求人票の側に幅がある書き方も見落とさないでください。マネーフォワードや SmartHR の「いずれか」、ビズリーチの「か」は、並んだ条件のどれか1つを満たせば足ります。

営業と販売の2人の見本で、埋めてみます。

見本(数字は例):営業の人(20代後半・オフィス用品の法人営業3年)

  • 無形:×(売っていたのは形のある商品)
  • 法人:○(相手は中小企業)
  • 新規開拓:○(自分で電話して訪問先を見つけていた)
  • 年数:○(3年)

→ 埋まらないのは「無形」の1つ。「無形」を必須に書いた求人には出さず、「無形」を求めていない求人に絞って、書き方で残りの3語を見せる側です

見本(数字は例):販売の人(20代後半・アパレル店舗の販売4年)

  • 無形:×(売っていたのは服)
  • 法人:×(相手は来店した個人のお客さん)
  • 新規開拓:×(お客さんは店に来る)
  • 年数:○(社会人4年)

→ 埋まらないのは3つ。この求人は置いて、下の「経験が足りなくても応募できる求人」に出す側です

足りない語は、経歴書でどう書けば伝わる?

実績は同じでも、求人票の語に合わせて書き直すと、対応する行が見えるようになります。型はこれです。

『〈何を〉を〈誰に〉〈どうやって見つけて〉〈どれくらいの期間〉売り、〈結果〉』

見本(数字は例):営業の人の1行

悪い例: 「担当エリアの法人営業。新規開拓に注力し、目標を達成。」

足りないもの:誰に・何社に・どうやって見つけたかが無い。読み手は「法人」「新規開拓」に当てはまるか判断できません

良い例: 「オフィス用品を従業員30〜100名の中小企業に提案。既存40社を担当しながら、自分で電話して見つけた新規先へ月8件訪問し、半年で新規12社と契約(部署6人中2位)。」

足したもの:相手(中小企業=法人)、見つけ方(自分で電話=新規開拓)、数(社数・訪問件数・順位)

数字を覚えていない人は、手帳や日報、社内のメールから「担当社数」「月の訪問件数」「部署内の順位」のどれか1つを拾えば足ります。

見本(数字は例):販売の人の1行(応募先を「社会人経験1年以上」で受けられる枠にしたとき)

悪い例: 「アパレル店舗で接客・販売を担当。売上に貢献しました。」

足りないもの:店の規模、自分の役割、続けてきた工夫が無い。個人の数字が残っていなくても、店の数字と自分の担当は書けます

良い例: 「婦人服の路面店(スタッフ5名)で販売4年。来店客への提案に加え、新作入荷の連絡を自分の担当として続け(顧客リスト約200名)、店の月間目標12か月中9か月の達成に関わる。」

足したもの:店の規模、自分だけの担当、続けた期間、店全体の数字

ハローワークのパンフレットには、足りない経験を伝える補い方もあります。職務経歴や資格が無く実務能力に自信が無い場合でも、次の面からアピールできる、とされています。

  • ①応募職種と関連するアルバイト経験
  • ②訓練・研修の経験
  • ③現在勉強中の分野
  • ④自分の性格・行動特性(積極性・粘り強さ・協調性・責任感など)
  • ⑤仕事への姿勢・意欲
  • ⑥将来目標・将来の可能性

使いどころは、必須を満たした応募先で、経歴に無い語への意欲を伝えるときです。必須に書かれた語の代わりにはなりません。

見本(数字は例):「無形」を必須にしていない求人に出す営業の人が、③で足す1行

「法人向けのサービス(ソフトウェア)の営業の進め方を、書籍2冊で勉強中。インサイドセールスとフィールドセールスの分業を、いまの新規訪問の段取りに当てはめて試している。」

職務経歴書そのものの型を先に固めたい人は『未経験から年収アップを狙う「SaaS転職」の職務経歴書ガイド』にまとめています。

職務経歴書は、どんな形に整えればいい?

A4縦1〜2枚程度に収め、必須の項目から書きます。パンフレットには、採用担当者はまず履歴書を見るので、その段階で不採用と判断されれば職務経歴書は見てもらえない、とあります。読んでもらえた1回で、応募先の知りたいことが先に目に入る形にしておきます。

出す前に、同じパンフレットの決まりで見直します。

  • 職務経歴書の分量は A4縦1〜2枚程度
  • 必須は 標題・氏名・日付・職務経歴
  • そのほかの項目(活かせる能力・自己PR・志望動機など)は自分で選んで足す
  • 同じ職種への転職なら、前職の職務内容・実績・身につけた知識や能力を具体的に書いて、即戦力であることを伝える

面接は職務経歴書の内容に基づいて質問されることが多いので、質問と答え方を想定しながら書く、とも書かれています。

見本(数字は例):経歴書の1行から、聞かれそうな質問を先に作る

  • 書いた行:「自分で電話して見つけた新規先へ月8件訪問し、半年で新規12社と契約」
  • 聞かれそうな質問:「どうやって訪問先を見つけましたか?」「断られたとき、次に何を変えましたか?」
  • 答えに詰まる行は、経歴書から削るか、言える範囲に書き直す

どんな質問が来るかを先に知りたい人は『営業の転職面接でよく聞かれる4つの質問と答え方』を読んでから書くと、書く順番が決まります。

経験が足りなくても応募できる求人は?

あります。公開されている求人票から、いま実際にある枠を挙げます。

  • ビズリーチのセールスオープンポジション/ビズリーチ事業部は「未経験者から経験者まで募集」。必須は 営業経験1年以上 か、社会人経験1年以上(セールスへキャリアチェンジしたい方)です
  • サイボウズには、IT業界・職種が未経験でも応募できるポテンシャル採用(チャレンジ採用枠)があります。募集職種の有無は時期によります
  • HENNGE はキャリア採用のページに「現在は特にセールス職で積極採用中」「多くの営業メンバーが異業種出身」と書いています

求人票の1行は、こう読みます。

見本:求人票の1行の読み方

  • 書いてある行:「営業経験1年以上 か、社会人経験1年以上(セールスへキャリアチェンジしたい方)」
  • 読み方:「か」なので、どちらか片方で足ります。販売や接客で社会人1年以上なら、後ろ側で応募できる枠です

ビズリーチの求人票にある 年収レンジ500万〜900万円 は、この募集全体に対して示された幅です(月給制で40時間相当分の固定残業代を含みます)。どの経歴の人がどこに位置づくかは、求人票には書かれていません。

年数の壁は1年ずつしか動きません。いま出せる枠に出しながら、次の1年で「無形」「法人」「新規開拓」の語を経歴に足していく順番になります。

営業から先にどんな道があるのかを整理したい人は『営業を辞めたい人の転職先は3つ』を先に読んでください。

今日からやること

求人票を1枚、印刷するところからです。

  1. 気になる求人を1つ選び、必須要件の欄に線を引く
  2. 無形・法人・新規開拓・年数の4語を紙に書き、それぞれに対応する自分の経歴の行を1行ずつ書き足す
  3. 必須の欄の語が1つでも埋まらないなら、その求人は今日は置く。4語のうち2つ以上埋まらないなら、一つ前の見出しで挙げた枠に出す

1社ぶんやると、次からは求人票を開いた時点で出す・出さないが決まります。応募の手が「どれに出していいか分からない」で止まっているなら、そこを先に片づけます。

エージェント選びで迷っている人は『おすすめの転職エージェント4社を比較【2026年】』に、自分に合う相談先の選び方をまとめています。

【PR】 法人営業の経験はあるのに、無形・新規開拓・年数のどれか1つだけが埋まらないなら、「SaaS営業特化型転職エージェント」の「マーキャリNEXT CAREER」に相談してみるのも一つです。公式ページは「法人営業職の方へ」と呼びかけていて、個人営業や販売だけの経歴の人はこの呼びかけの相手ではありません。興味があれば、無料の面談で話を聞いてみてください。個人営業や販売・接客の人は、上の比較記事か『未経験転職でおすすめの職種は?』へ。

マーキャリNEXT CAREER に無料で相談する

↑