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営業の転職の職務経歴書はどう書く?見本と穴埋めの型

営業の転職の職務経歴書はどう書く?見本と穴埋めの型

職務経歴書の白紙のファイルを開いて、手が止まっている。テンプレートを検索しても、どれも同じに見える。そんな営業の人向けに、先に結論です。

  • 構成は「職務要約 → 会社ごとの経歴 → 活かせる経験 → 自己PR」。A4縦1〜2枚程度に収める
  • 職務要約は、応募先の求人票の「必須要件」と同じ言葉で書く
  • 会社ごとの経歴は「商材・顧客・工程・期間・実績」の順で埋める

根拠は、ハローワークの応募書類の資料と、各社が公開している求人票です。僕は営業で4社・転職3回を経験し、人材会社では採用する側の企業に営業していました。2社目ではチームリーダーとして面接も担当していました。

職務経歴書は、誰が何を見る書類?

採用担当者が「この人は仕事ができるか」を見る書類です。ハローワークの資料は、目的を「採用担当者に自分の実務能力をアピールすること」としています。

必須の項目は決まっていて、それ以外は自分で選んで足します。

  • 必須: 標題・氏名・日付・職務経歴
  • 自分で選んで足す: 活かせる能力・自己PR・志望動機など
  • 量: A4縦1〜2枚程度
  • 中身: 応募先の企業が知りたいこと・求めていることに合わせる

もう一つ大事なのは、面接は職務経歴書の内容をもとに質問されることが多い点です。書いた1行は、そのまま面接の質問になると思って書きます。

見本(数字は例): 書いた1行と、面接で聞かれそうな質問

  • 書いた行: 「新規開拓で、半年で12社と契約」
    • 聞かれそうな質問: 「どうやってアポを取りましたか」「12社のうち、いちばん難しかった1社は」
  • 書いた行: 「部署6人中2位」
    • 聞かれそうな質問: 「1位の人と何が違いましたか」

答えられない行は、書かない方が安全です。

全体の形は?営業から営業へ応募する見本

形はこの順です。上から読めば「何を売ってきた人か」が分かるように並べます。

  1. 標題・日付・氏名
  2. 職務要約(2〜3行。経歴と実績だけ)
  3. 職務経歴(会社ごと。新しい順でも古い順でもよい)
  4. 活かせる経験・知識
  5. 自己PR

ハローワークの資料では、同じ職種への転職は前職の職務内容・実績・身につけた知識や能力を具体的に書いて、即戦力だと伝えるのが基本です。営業から営業なら、この形がそのまま使えます。

見本(数字は例): 法人営業3年 → SaaS のインサイドセールスに応募(架空の人物)

職務経歴書 2026年10月2日 氏名 ◯◯ ◯◯

■ 職務要約 人材サービス会社で、中小企業の人事担当者向けに求人広告(無形商材)の法人営業を3年担当。 新規開拓が中心で、テレアポからの商談化・提案・契約まで一人で担当し、2025年度は新規契約24社(部署8人中2位)。 目標達成率は2024年度104%・2025年度112%で、2年続けて達成。

■ 職務経歴 株式会社◯◯(2023年4月〜現在)人材サービス・従業員300名

  • 商材: 求人広告(掲載料30万〜80万円)
  • 顧客: 従業員50名以下の中小企業の人事担当者・経営者
  • 工程: テレアポ(1日60件)→ 初回商談 → 提案 → 契約 → 掲載後の効果報告
  • この担当の期間(研修後): 2023年7月〜現在(3年3か月)
  • 実績: 2025年度 新規契約24社・目標達成率112%

■ 活かせる経験・知識

  • 電話で決裁者につなぐトーク(受付突破の言い回しを自分で3パターン作り、部署で共有)
  • 顧客管理システムへの商談記録の入力

■ 自己PR テレアポで断られることが続いたため、断られた理由を毎日メモし、翌週のトークに直すことを半年続けました。その結果、初回商談から提案に進む件数が月4件から月7件に増えました。インサイドセールスでも、断られた理由を記録してトークを直す習慣を続けます。

職務要約は、どう書けばいい?

応募先の求人票の「必須要件」に出てくる言葉を、自分の経歴から拾って書きます。 職務要約は書類のいちばん上に来るので、ここで求人と合う人だと伝わるようにします。

各社が公開している営業職の求人票から、必須要件をそのまま並べました。

会社と募集必須要件(求人票の言葉)
Sansan:ソリューションセールス[Sansan]法人営業の経験3年以上
マネーフォワード:インサイドセールス(HRマーケティング・インサイドセールス本部)無形商材の法人営業2年以上/インサイドセールス1年以上/マーケティング部門でデータをもとにした改善やセールスとの協業1年以上(営業経験は不要)のいずれか
kubell(旧 Chatwork):セールス(Chatwork)オープンポジション無形商材の法人営業経験・新規開拓営業
PR TIMES:法人営業・マーケティング無形商材の法人営業経験2年以上
SmartHR:インサイドセールス(SMB領域/東京)無形商材の法人向け新規営業3年以上/インサイドセールス1年以上/営業組織でのマネジメント1年以上 のいずれか
ビズリーチ:セールスオープンポジション/ビズリーチ事業部営業経験1年以上 か、社会人経験1年以上(セールスへキャリアチェンジしたい方)

何度も出てくるのは**「無形商材」「法人」です。求人によっては「新規」も入っています。自分の経歴に当てはまる言葉があるなら、職務要約の1行目に同じ言葉で**書きます。

  • 1行目: どこで・誰に・何を・どんな営業を・何年
  • 2行目: どの工程を担当し、どんな結果だったか
  • 3行目(あれば): もう1つの実績(別の年度・達成率・順位など)

「〜を活かし、〜に貢献したい」は職務要約に書きません。 職務要約は、これまでの経歴を短くまとめる欄です。応募先で何をしたいかは、自己PRや志望動機で書きます。その1行を書くなら、実績をもう1つ足した方が、読む人に伝わることが増えます。

穴埋めの型

〈業界〉の会社で、〈顧客〉向けに〈商材〉の〈法人営業/個人営業/新規開拓〉を〈年数〉担当。 〈工程〉を担当し、〈実績〉。 〈もう1つの実績(別の年度・達成率・順位など)〉。

見本(数字は例): 同じ人の職務要約を、悪い例と良い例で

悪い例

営業職として3年間、新規開拓に従事してまいりました。目標達成に向けて努力し、コミュニケーション能力を磨きました。御社でも営業力を活かして貢献したいです。

  • なぜ悪いか: 何を・誰に売ったかが無く、求人票の「無形商材」「法人」の言葉が1つも無い。最後の1行は意欲で、経歴のまとめになっていない

良い例

人材サービス会社で、中小企業の人事担当者向けに求人広告(無形商材)の法人営業を3年担当。 テレアポからの商談化・提案・契約まで担当し、2025年度は新規契約24社(部署8人中2位)。 目標達成率は2024年度104%・2025年度112%で、2年続けて達成。

  • 足したもの: 商材・顧客・工程・数字と、求人票と同じ「無形商材」「法人」「新規」
  • 消したもの: 「活かして貢献したい」の1行。代わりに、2年分の達成率を入れた

接客・販売の人も、同じ型で書けます。

見本(数字は例): 販売4年 → 営業に応募(個人の売上の数字が残っていない人)

家電量販店で、来店した個人のお客様に、白物家電の接客販売を4年担当。 売り場のサブリーダーとして、新人3人の接客の指導と、週ごとの売り場の陳列替えを担当。 2025年度は、接客の社内表彰を受賞(売り場12人から1人)。

販売・接客から営業に移る人向けの枠もあります。ビズリーチの求人は「社会人経験1年以上(セールスへキャリアチェンジしたい方)」を必須要件に入れています。 必須要件の言葉が、自分の経歴に1つも当てはまらないこともあります。そのときは職務要約を直すより先に、応募する求人を選び直します。読み方は『書類選考が通らない20代の営業が、まず見直す求人票の読み方』にまとめています。

会社ごとの経歴は、何をどの順で書く?

「商材・顧客・工程・期間・実績」の5つを、この順で書きます。 何を誰に売ったかが先に分かると、実績の数字の重みが伝わります。

  • 商材: 何を売っていたか(有形か無形か・価格帯)
  • 顧客: 誰に売っていたか(法人か個人か・会社の規模・相手の役職)
  • 工程: 営業のどこを担当したか(アポ取り・商談・契約・契約後のフォロー)
  • 期間: いつからいつまで
  • 実績: 数字(件数・金額・順位・達成率)

工程を分けて書くのは、上の表のインサイドセールスのように、SaaS の求人は営業の工程ごとの職種で出ていることがあるからです。僕は人材会社の営業で The Model を知り、営業を工程で見ることを覚えました。アポ取りが得意ならインサイドセールス、契約後のフォローが長いならカスタマーサクセス、と応募先の職種とつなげやすくなります。

見本(数字は例): 同じ実績を、悪い例と良い例で

悪い例

2023年4月〜現在 株式会社◯◯ 営業部 担当エリアの新規開拓営業。目標達成。

  • なぜ悪いか: 何を誰に売ったかが無く、「目標達成」がどのくらいかも分からない

良い例

2023年4月〜現在 株式会社◯◯ 営業部(従業員300名)

  • 商材: 求人広告(掲載料30万〜80万円)
  • 顧客: 従業員50名以下の中小企業の人事担当者・経営者
  • 工程: テレアポ → 初回商談 → 提案 → 契約(一人で担当)
  • この担当の期間(研修後): 2023年7月〜現在
  • 実績: 2025年度 新規契約24社・目標達成率112%(部署8人中2位)
  • 足したもの: 商材の価格帯・顧客の規模と相手・自分が担当した工程・実績の数字と比べる相手

穴埋めの型

商材: 〈何を〉(〈有形/無形〉・〈価格帯〉) 顧客: 〈法人/個人〉の〈規模・業種〉の〈相手の役職〉 工程: 〈担当した工程を → でつなぐ〉 期間: 〈年月〉〜〈年月〉 実績: 〈件数・金額・達成率・順位のどれか〉

実績の数字を覚えていない・未達だったら?

数字が無くても、工程の量や役割で書けます。 実績の欄を空けたり「目標達成」だけで済ませたりするより、読む側に伝わります。

見本(数字は例): 達成率を覚えていない人の書き方

実績: 1日50件の架電で、月10件前後の商談を作る役割。新人2人の同行も担当

数字の思い出し方と、未達の年の書き方は『営業の職務経歴書の実績欄は、数字を覚えていない・未達でも書ける』で詳しく書いています。

営業から他の職種に応募するときは?

「活かせる経験」の欄に、応募職種と重なる仕事を書き出します。 ハローワークの資料は、職務経歴や資格が無く実務能力に自信が無い場合でも、次の6つの面からアピールできるとしています。

  1. 応募職種と関連するアルバイト経験
  2. 訓練・研修の経験
  3. 現在勉強中の分野
  4. 自分の性格・行動特性(積極性・粘り強さ・協調性・責任感など)
  5. 仕事への姿勢・意欲
  6. 将来目標・将来の可能性

営業の人がまず探すのは、営業の仕事の中にあった、応募職種の仕事です。契約後のフォローや、社内の書類作りがそれに当たります。

見本(数字は例): 法人営業3年 → カスタマーサクセスに応募

悪い例

活かせる経験: コミュニケーション能力、顧客対応力

  • なぜ悪いか: どの営業の人にも書ける。カスタマーサクセスの仕事と重なる場面が無い

良い例

活かせる経験

  • 契約後の顧客40社に、掲載後の効果報告を毎月実施。報告をもとに次の掲載内容を提案し、継続率は部署平均を上回った
  • 顧客からの問い合わせを、社内の制作担当につないで返答するまでの窓口
  • 現在、SaaS の顧客管理システムの操作を独学中
  • 足したもの: 契約後のフォロー(カスタマーサクセスの仕事と重なる部分)・問い合わせの窓口・いま勉強していること

職務要約も、応募職種の言葉で書き直します。営業→営業の見本と同じ人が、カスタマーサクセスに応募する場合です。

見本(数字は例): 法人営業3年 → カスタマーサクセスに応募するときの職務要約

悪い例

人材サービス会社で、求人広告の法人営業を3年担当。2025年度は新規契約24社。営業で培ったコミュニケーション能力を活かし、カスタマーサクセスとして貢献したいと考えています。

  • なぜ悪いか: 新規の数字だけで、カスタマーサクセスの仕事(契約後の顧客を支える)と重なる部分が見えない。最後は意欲で、経歴のまとめになっていない

良い例

人材サービス会社で、中小企業の人事担当者向けに求人広告(無形商材)の法人営業を3年担当。 新規契約に加えて、契約後の顧客40社に掲載後の効果報告を毎月行い、次の掲載内容を提案。 担当顧客の2025年度の継続率は85%(部署平均70%)。

  • 足したもの: 契約後のフォローの量(40社・毎月)と、応募職種の仕事と重なる実績(継続率)

カスタマーサクセスの求人の見つけ方は『カスタマーサクセスに未経験で転職できる?』で、営業経験で応募できる求人を集めています。

自己PRは、何を書けばいい?

「何を・どう続けて・何が変わったか」を1つだけ書きます。 長所を並べるより、続けた行動が1つある方が面接で深く聞かれても答えられます。

穴埋めの型

〈うまくいかなかったこと〉に対して、〈続けた行動〉を〈期間〉続けました。その結果、〈変わったこと〉。〈応募職種〉でも〈同じ行動〉を続けます。

見本(数字は例): 同じ人の自己PRを、悪い例と良い例で

悪い例

私の強みは粘り強さです。どんなに断られても諦めずに努力し、目標を達成してきました。

  • なぜ悪いか: 何をどう続けたかが無く、どの営業の人にも書ける

良い例

テレアポで断られることが続いたため、断られた理由を毎日メモし、翌週のトークに直すことを半年続けました。その結果、初回商談から提案に進む件数が月4件から月7件に増えました。インサイドセールスでも、断られた理由を記録してトークを直す習慣を続けます。

  • 足したもの: 続けた行動(メモ→翌週に直す)・期間・変わった数字・応募職種でどう使うか

書けたら確かめることは?

提出の前に、次の6つに全部チェックが付くかを見ます。

  • A4縦1〜2枚程度に収まっている
  • 標題・氏名・日付・職務経歴が入っている
  • 職務要約に、応募先の求人票の必須要件と同じ言葉が入っている
  • 職務要約に「活かしたい」「貢献したい」が無い(経歴と実績だけになっている)
  • 会社ごとに「商材・顧客・工程・期間・実績」がそろっている
  • 書いた1行ずつ、面接で聞かれたら答えられる

ハローワークの資料にあるとおり、採用担当者はまず履歴書を見ます。履歴書の段階で不採用になれば、職務経歴書は読まれません。履歴書の職歴と、職務経歴書の会社名・期間がずれていないかも合わせて見ます。

書いた行から聞かれる質問の準備は『営業の転職面接でよく聞かれる4つの質問と答え方』が使えます。

今日からやること

  1. 応募したい求人票を1枚開き、必須要件の言葉を書き出す(「無形商材」「法人」「新規」など)
  2. 職務要約を、上の穴埋めの型で2〜3行に埋める(1行目に、書き出した言葉を入れる。最後は抱負でなく実績)
  3. いちばん長くいた会社の経歴を、「商材・顧客・工程・期間・実績」の5行で書く

書いた職務経歴書を見てもらう相手は、転職エージェントでもかまいません。僕も3社目と4社目への転職では、転職エージェントを使いました。どこに相談するかで迷っている人は『おすすめの転職エージェント4社を比較【2026年】』に、自分に合う相談先の選び方をまとめています。

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